婚活パーティー追想記

恋愛こじらせアラフォー男子が婚活パーティーに参加した体験を追想します

070. 婚活パーティー【体験】真夏の新宿ラウンジをハシゴして(14)

「お子さん、おいくつなんですか?」 「高校生」 「もう大きいんですね」 真ん中をとって高校2年とすれば大体17歳で、10番さんが45歳だから、28歳のときの子供になる。 ごくごく普通のことだろう。 むしろ少しでも驚いた自分の方が幼くて、ずいぶん甘ったる…

069. 婚活パーティー【体験】真夏の新宿ラウンジをハシゴして(13)

パーティーも半分ほど終わって、僕は10番の部屋へと向かう。 その時点でトークタイムを一緒した女性は、良くも悪くもプロフィール通りという印象。 男性がそうであるように、女性もそれなりに年齢を重ねると、軸がぶれないというか、振り幅が小さくなってく…

068. 婚活パーティー【体験】真夏の新宿ラウンジをハシゴして(12)

どのパーティーでも男女問わず数人の遅刻はあったりするけど、最初の個室で当たったのは初めてだった。 開始前の時間が一人きりなのは、相席の女性と仲良くなれる機会がなくなってちょっと残念だな、くらいは思うけど、その分、他の参加者のプロフィールをじ…

067. 婚活パーティー【体験】真夏の新宿ラウンジをハシゴして(11)

その日最後のパーティーは、「婚姻歴理解者」のテーマがついていた。 男女とも、×歴所有者の参加が予想される。 僕は未婚だったけど、相手女性の経歴は気にならない。 「今」のその人を偏見なしでみれる、というのが、なにかとこだわりがちな僕のせめてもの…

066. 婚活パーティー【体験】真夏の新宿ラウンジをハシゴして(10)

結果として、次の「結婚前向き」パーティーでいい出会いはなかった。 自分にとってもそうだけど、もらったいいなアピールが少なかったことを思えば、参加女性にとっても僕は望ましい相手ではなかったということで、多少の申し訳なさを感じる。 参加女性にと…

065. 婚活パーティー【体験】真夏の新宿ラウンジをハシゴして(9)

炎天下の新宿の人ごみの中を、食事処を求めて歩いた。 ランチ営業をしているお店はたくさんあったけど、男一人ではちょっと気が引けて。 暑さからかさほど食欲もなかったし、チェーンのサンドイッチ屋さんで済ますことにした。 涼しい店内の席について、一息…

064. 婚活パーティー【体験】真夏の新宿ラウンジをハシゴして(8)

迷いから解放されるために7番さんと8番さんにはカップル希望を出さなかったけど、ちゃっかり3番さんには出していた。 ダメ元は悩まなくていいから最高に楽、それでもしカップリングしたら超ラッキー、という具合。 その上、連絡先は条件なく希望の人に送れる…

063. 婚活パーティー【体験】真夏の新宿ラウンジをハシゴして(7)

「いいなアピールの結果でました! 続いてカップル希望の送信をお願いします!」 アナウンスが流れて、スマホの画面を更新する。 届いたハートマークは3つ。 その相手を確認すると…… 7番さん、8番さん、それに2番さん。 やっぱり3番さんはないか…… 予想通り…

062. 婚活パーティー【体験】真夏の新宿ラウンジをハシゴして(6)

最初の個室に戻ると、すぐにいいなアピールの送信時間になった。 スマホをいじって、まずは3番さんを選ぶ。 トークタイムでの手ごたえは皆無。 反応はないだろう。 そうと断定できるほどなのに、まっさきに選んでしまう。 いつもはネチネチ悩むのに。 やっぱ…

061. 婚活パーティー【体験】真夏の新宿ラウンジをハシゴして(5)

次に入ったのは7番の個室。 今日の最後の部屋になる。 3番さんと同じく、プロフィール的に興味を持った女性だった。 7番さんはうつむき加減で話をするため、全体の輪郭をつかめず、表情も読み取りにくい。 それでも会話自体は楽しくて、こちらのちょっとし…

060. 婚活パーティー【体験】真夏の新宿ラウンジをハシゴして(4)

ちょっと身なりを整えてから、3番の個室に入る。 ざっとプロフィールに目を通した限り、今日の参加者の中で一番の好みだった。 「こんにちは」 挨拶をしつつ3番さんの横顔を盗み見ると、プロフィールではわからなかった外見も、見事にタイプだった。 よし! …

059. 婚活パーティー【体験】真夏の新宿ラウンジをハシゴして(3)

相席した8番さんのプロフィールに素早く目を通していくが、これといって気にかかるものはなかった。 平凡というか、あっさり。 プロフィールへの記載を重視していないのだろう。 そう思ったのは8番さんも同じようで、僕のプロフィールに特に興味を持てなかっ…

058. 婚活パーティー【体験】真夏の新宿ラウンジをハシゴして(2)

このパーティーの参加人数は8人だった。 これまでは12人くらいのパーティーを選んでいたので、ちょっと少なく感じる。 その分、一人当たりのトークタイムは長くなるとのこと。 「今日も暑いですね」 パーティー開始まで時間がないので、相席の女性にもこのく…

057. 婚活パーティー【体験】真夏の新宿ラウンジをハシゴして(1)

とりあえず回数をこなそう。 出会いの確率を上げるにはそれしかない。 真夏の日差しを真っ向から受けながら、新宿駅東南口下のエスカレーターを下っていく。 目指す場所は新宿南口ラウンジ。 初めての会場で、少し迷ってしまった。 結局、駅の改札を出てから…

婚活パーティーは条件無視! フィーリングで突っ走っていいんじゃない?

婚活の仕方はいくつもあって、どう進めるかも人それぞれ。 結婚相談所を利用したり、アプリを使ったり、親による代理婚活まで。 そして多くの場合、「条件」を重視します。 たとえば婚活アプリの場合、理想の条件で検索をかけて、ヒットした順に目を通してい…

056. 婚活パーティー【体験】結婚と恋愛と自問(16)

連絡が途絶えていく中で、どうしたんだろ、とは思わなかった。 Eさんが乗り気になれなかっただけだ。 残念ではあるけれど、想定済みの展開の一つ。 そう割り切れる程度には、冷静でいられた。 特定の話題からレベルを下げて一般的な話題に切り替えると、E…

055. 婚活パーティー【体験】結婚と恋愛と自問(15)

Eさんからの返信はすぐに来た。 駅ビルの紳士服コーナーで半袖シャツを見る手をとめ、スマホを確認する。 「こちらこそ楽しかったです。よろしくお願いします」 これまた簡単なメッセージだった。 「よろしくお願いします」のところに先への示唆を読めなくも…

054. 婚活パーティー【体験】結婚と恋愛と自問(14)

自宅へ帰る路線が違うので、Eさんとは駅で別れた。 まだ午後の盛りも始まったばかりで、新宿まで出てきたのに直帰するのはもったいなく感じて、デパートに立ち寄って買い物でもすることにした。 Eさんのおかげで今日の午後に開催される別のパーティーへ参加…

053. 婚活パーティー【体験】結婚と恋愛と自問(13)

二人して、照れたような、可笑しいような、そんな仕草で視線を交わし合う。 「うまく行きませんね」 「本当に。結婚したいのに」 諦めにも似た笑みを漏らすEさんだったが、結婚、と自ら口にした彼女からは、俄然、強い「女」の気配が伝わってきた。 それは色…

052. 婚活パーティー【体験】結婚と恋愛と自問(12)

「結婚……そうですよね。したいですよね」 「したいです」 「パーティーではいい人に出会えませんでしたか?」 出会えていたら今日のパーティーに来てないだろ、と自分につっこみつつも、やはり気になるところで。 「そうですね、ちょっと男運、悪いかも」 ま…

051. 婚活パーティー【体験】結婚と恋愛と自問(11)

「そういえばランニングが趣味なんですか」 そう言ってから僕は、ちょっとまずかったかな、と思った。 さっきEさんが「でも最近、太ってきちゃって」と顔を赤らめたことを思い出したからだ。 ダイエットの一環としてランニングをしているのかもしれない―― 彼…

050. 婚活パーティー【体験】結婚と恋愛と自問(10)

職場の話が一段落して、次の話題に移らないと、と思っていると、後から頼んでおいたデザートが運ばれてきた。 実のところ、職場の話題はあまり盛り上がらず、次の話題は何にしようかと、多少、焦っていたところだったので、助け舟を出してもらった感じになっ…

049. 婚活パーティー【体験】結婚と恋愛と自問(9)

ランチも半分くらい終えた頃には、スイーツネタも尽きかけていた。 パーティー中のトークタイムからここまで、ずいぶんお世話になった。 ありがとう、スイーツ。 次のネタはもちろん仕込み済みだ。 スイーツネタから自然な流れで、話題転換を図る。 「そうい…

048. 婚活パーティー【体験】結婚と恋愛と自問(8)

一階ロビーの玄関手前でEさんを待つ。 パーティーが終わって帰っていく人に、これから参加するために入ってくる人。 人通りはそこそこある。 エレベータ―が着く度に、出てくる人々を観察して、それを5回ほど繰り返した後、Eさんが現れた。 こんにちは、も変…

047. 婚活パーティー【体験】結婚と恋愛と自問(7)

……マジか? もう一度、画面を見直すが、間違いなくEさんとカップリングしている。 いいなアピールがなくて、一段飛びでのカップリング成立。 う~む。 Eさんにどんな心境の変化が起こったのだろう。 あるとすれば、僕からのいいなアピールを見て、その気にな…

046. 婚活パーティー【体験】結婚と恋愛と自問(6)

なにかまずったかな。 天を仰ぎたい気分だった。 いや、むしろ時間を巻き戻して、トークタイムをもう一度―― できるわけもなく、肩を落とすしかない。 楽しく会話して、盛り上がったはずなのに。 カップリング後の計画まで練っていた自分が恥ずかしく、恨めし…

045. 婚活パーティー【体験】結婚と恋愛と自問(5)

最初の個室に戻って、手早く隣の女性に挨拶を済ませると、タブレットに目を走らせた。 いいなアピール受付までの少しの時間を使って、Eさんのプロフィールを再確認するためだ。 カップリングして再会した後、どこかに移った場合に備えて、話題をストックし…

044. 婚活パーティー【体験】結婚と恋愛と自問(4)

「どんなスイーツが好きですか?」 Eさんの「はい」に引きずられるように、思わず的を得ない問いかけをしてしまった。 「えっと、洋菓子とか和菓子とか。いろいろありますよね」 慌ててフォローを入れると、彼女は「どっちも好きだけど、洋菓子を選ぶことが…

コロナ渦における婚活の意義

今回は少し真面目な題材について書きたいと思います。 たいした知見はありませんが、現下の難局にあって、自分ができることをしたいという一心で。 まず…… 人との出会いが遠慮されるのがコロナ渦。 人との出会いを求めて行動するのが婚活。 残念ながら、両者…

043. 婚活パーティー【体験】結婚と恋愛と自問(3)

いよいよ12番の個室だ。 事前にプロフィールを見た段階でいいなと思っていた2人のうちの1人。 もう1人の7番さんは手応えが皆無だったし、他の席の人にも特に惹かれなかった。 12番の後にも13、14、15、16と4人残っているが、なんとなく期待できない。 当たり…