婚活パーティー追想記

恋愛こじらせアラフォー男子が婚活パーティーに参加した体験を追想します

051. 婚活パーティー【体験】結婚と恋愛と自問(11)

「そういえばランニングが趣味なんですか」

 

そう言ってから僕は、ちょっとまずかったかな、と思った。

 

さっきEさんが「でも最近、太ってきちゃって」と顔を赤らめたことを思い出したからだ。

 

ダイエットの一環としてランニングをしているのかもしれない――

 

彼女の答えは、悪い予想が当たってしまった。

 

「矛盾してるけど。甘いもの食べた後に走って、また食べるって。悪循環」

「それはそれで健康的な気も」

 

埒もないことを言ってしまって、「どこを走るんですか?」と慌てて繕う。

 

「皇居ランとか?」

「本格的なのじゃなくて、家の近所を」

「公園まで行ったりですか?」

「そうです。散歩かも」

「ははは……」

 

この話題はこれ以上の発展をみなかった。

 

彼女から何か訊いてくることを願ったが、うつむいてスプーンの先を見たまま。

 

僕に興味がないのかな……それとも人に何かを訊いたりするのが苦手なのかな……でも職場では同僚と仲良くやってるって話だし……

 

「パーティーですけど、ちょくちょく参加してるんですか?」

 

投げやりな気持ちになったわけではないが、ネタに詰まってしまったのをいいことに、より本質に繋がる質問をしてみた。

 

○○の出身なんですね、なんて普通の話題を振っても、そうです、と返されて、そのまましぼんでいくのが目に見えていたから。

 

「参加してます。結婚したいですから」

 

婚活パーティーに参加している女性として当然の答え。

 

にもかかわらず、はっきりとそのフレーズが彼女の口から飛び出したことに、意表を突かれた。  

 

<参加したパーティーの公式サイトはこちらです>
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