婚活パーティー追想記

恋愛こじらせアラフォー男子が婚活パーティーに参加した体験を追想します

062. 婚活パーティー【体験】真夏の新宿ラウンジをハシゴして(6)

最初の個室に戻ると、すぐにいいなアピールの送信時間になった。

 

スマホをいじって、まずは3番さんを選ぶ。

 

トークタイムでの手ごたえは皆無。

 

反応はないだろう。

 

そうと断定できるほどなのに、まっさきに選んでしまう。

 

いつもはネチネチ悩むのに。

 

やっぱり外見の好みは強いよね……

 

次は直前の7番さん。

 

形容しがたい感触に、後ろ髪を引かれる思い。

 

付き合いたいという明確な意思は生まれてないけど、もう一度会って、お茶でもしたいという希望はある。

 

いいなアピールを送るには十分すぎる理由だ。

 

3番さんに続き、7番さんも選ぶ。

 

そして最後に……

 

何気ない風を装って横に視線を移す。

 

パーティー開始前よりは落ち着いているようだが、それでもどこか困惑した様子が見て取れる。

 

グラスも空になっていて、水分が足りてない感じ。

 

もう一度注いでこようかな、とも思ったが、今の時点になってからそれはためらわれた。

 

「暑い中でのトークって結構しんどいですよね」

 

飲み物の代わりというわけではないけど、8番さんの気休めになればと思って、小さく声をかけた。

 

すると彼女は、「やっぱり緊張もするので」と言ってはにかむ。

 

再びハンカチを頬に当てる姿が妙に可愛らしく見えて、僕は8番さんも選んで、いいなアピールの送信を終えた。  

 

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