相席した8番さんのプロフィールに素早く目を通していくが、これといって気にかかるものはなかった。
平凡というか、あっさり。
プロフィールへの記載を重視していないのだろう。
そう思ったのは8番さんも同じようで、僕のプロフィールに特に興味を持てなかったせいか、なにかを口に出そうとする気配はしてくるものの、実際に言葉は出てこなかった。
それでも僕は、こんな場面での会話の紡ぎ方くらいは心得ていたので、小さな事柄から多少は関心を引けるくらいの話にまで広げていく。
「お仕事は……販売員さん、ですね。忙しいですか?」
「今、人が少なくて、残業とか多めです」
「大変ですね。サービス業だったら、休日は週末とは限らないですか?」
「申告制なんで、月に一週くらいは土日休めます」
「でしたら今日は、その日曜日ですね」
「はい」
「パーティーに参加するのは、週末が休みの時ですか? それとも平日休みの時も?」
パーティーに関する話題。
少し訊きにくいケースもあるけど、女性も関心が高い話題だったりする。
「週末が休みの時に参加することが多い、かな」
「テーマで選びますか、それとも場所ですか?」
「うーん、場所。来やすい所がいいですね」
「ついでに買い物とかできたら便利ですよね」
「同感です」
「僕はここは初めてなんですけど、新宿の西口には何度か参加したことあります」
「あ、私もたまに行きます!」
今日の自分の持ちネタの1つを使って、8番さんと盛り上がることに成功する。
時間になって、もっと話したくなった気持ちを抑えながら個室を出た。
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