なにかまずったかな。
天を仰ぎたい気分だった。
いや、むしろ時間を巻き戻して、トークタイムをもう一度――
できるわけもなく、肩を落とすしかない。
楽しく会話して、盛り上がったはずなのに。
カップリング後の計画まで練っていた自分が恥ずかしく、恨めしい。
「それでは続いてカップル希望の提出をお願いします! カップリングしたからといって、それが直ちに交際を意味するわけではなく――」
すっかり当てがなくなってしまった僕は、虚しさを持て余してそのアナウンスを聞いていた。
いいなアピールをくれた人に送ってみようかな……
そんな邪心が芽生える。
忙しく画面をスクロールして、いいなアピールをくれた6人のプロフィールを見るけれど、もはや誰が誰だかすらわからなかった。
もういいや。
せっかくここまで来たんだから、7番さんとEさんにだけ出そう。
タップするだけだし。
そう思って、カップル希望の提出を済ませた。
さて、腕時計を見ると、今はまだお昼を過ぎたばかり。
午後によさげなパーティーがあれば参加したっていい。
どこかで昼食を食べながら調べてみよう……
「カップリングの結果でました! お手元のタブレットをご確認ください!」
事務的に画面を更新すると、「おめでとうございます!」の文字が眩しく光った。
ん?
そこにはEさんの名前があった。
<参加したパーティーの公式サイトはこちらです>
PARTY☆PARTY【無料会員登録】
にほんブログ村
↑ポチっと励みになります!