婚活パーティー追想記

恋愛こじらせアラフォー男子が婚活パーティーに参加した体験を追想します

046. 婚活パーティー【体験】結婚と恋愛と自問(6)

なにかまずったかな。

 

天を仰ぎたい気分だった。

 

いや、むしろ時間を巻き戻して、トークタイムをもう一度――

 

できるわけもなく、肩を落とすしかない。

 

楽しく会話して、盛り上がったはずなのに。

 

カップリング後の計画まで練っていた自分が恥ずかしく、恨めしい。

 

「それでは続いてカップル希望の提出をお願いします! カップリングしたからといって、それが直ちに交際を意味するわけではなく――」

 

すっかり当てがなくなってしまった僕は、虚しさを持て余してそのアナウンスを聞いていた。

 

いいなアピールをくれた人に送ってみようかな……

 

そんな邪心が芽生える。

 

忙しく画面をスクロールして、いいなアピールをくれた6人のプロフィールを見るけれど、もはや誰が誰だかすらわからなかった。

 

もういいや。

 

せっかくここまで来たんだから、7番さんとEさんにだけ出そう。

 

タップするだけだし。

 

そう思って、カップル希望の提出を済ませた。

 

さて、腕時計を見ると、今はまだお昼を過ぎたばかり。

 

午後によさげなパーティーがあれば参加したっていい。

 

どこかで昼食を食べながら調べてみよう……

 

「カップリングの結果でました! お手元のタブレットをご確認ください!」

 

事務的に画面を更新すると、「おめでとうございます!」の文字が眩しく光った。

 

ん?

 

そこにはEさんの名前があった。  

 

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