7番の席を立ち、小さく息を吐き出して気持ちを立て直す。
次の席に向かう前に、7番さんに踏ん切りをつけなければならない。
その間、約2秒。
席の後方にはすでに次の男性が迫っている。
オープンな会場だからこそ、落ち込んだ姿を晒すことはできなかった。
意識して明るい表情を繕い、次の8番の席に入る。
「こんにちは~」
「あっ、こ、こんにちは!」
焦ったように挨拶を返してくる8番さん。
せわしくお辞儀までしてくれた様子からは、焦りというよりは、緊張がそうさせたのだと感じ取れた。
「このパーティーは個室じゃないんですね。今までは個室ばかりでした」
緊張までしてくれる8番さんに申し訳なくなって、まずはその場を和やかにしようと、あえて軽い話題に触れる。
すると8番さんはこちらに笑顔を向けて、そうなんですよぉ、だから私、ちょっと恥ずかしくて、と、はにかんだ。
か、可愛い……!
緊張するところもそうだけど、頬にかかっているカール気味の前髪をさっと後ろに流すと、砕けた笑顔が現れて。
丸い輪郭に、少しだけ低めの鼻。
うっすらとそばかすが透けているあたりがボーイッシュで。
綺麗というよりは可愛い。
そして……若い。
素早くスマホでプロフィールを確認すると、26歳と書かれている。
う~む……
進むべきか退くべきか、それが問題だ。
今度は僕に緊張ターンが回ってきたのだった。
<参加したパーティーの公式サイトはこちらです>
PARTY☆PARTY【無料会員登録】
にほんブログ村
↑ポチっと励みになります!