「こんにちは~」
「こんにちは」
僕が席につきながら挨拶すると、7番さんは姿勢を崩さずにわずかに顔だけをこちらに傾けるように挨拶をした。
すぐに前に向き直った彼女の横顔に一瞬、失望の表情が浮かんだのは気のせいだろうか。
さて、どのあたりから話題にしようかな……
スマホで7番さんのプロフィールを見ながら会話のネタをひねりだそうとする間、7番さんからなにか話しかけてこないかと期待したが、それはなかった。
というか、スマホさえ見ていない。
会話をリードするのは男性の役目だと決めつけているのか、それとも僕のプロフィールに関心がないのか……
正直、やりにくいな、と思いつつも、想像したくらいには美人だった彼女への興味がなくなったわけではなかったので、必死でネタを探した。
すると見落としていたのか、猫、という単語が目に入った。
普段なら格好の話題。
即座に食いつこうとして、いやちょっと待て、と自制する。
バリキャリに猫って、おひとり様コース邁進中?
マンション購入済みだったらもうあがり?
週刊誌にありがちだけど、もし気にしてたらまずいかな、と邪推する。
その一方で、たんに猫が好きなだけで、本当に気にしてたらわざわざプロフィールに書かないだろう、とも思う。
分譲マンションですか、と最初に訊いてしまおうかな……
さすがにそれはやめて、素直に猫の話題を出すことにした。
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