次に会計事務所勤務のCさん。
先ほどの個室でのやりとりが思い出される。
「Cさんに感じている魅力の大きさはどれほどのものなのか」
自分のことなのに、この期に及んでまだ答えを出せていない。
たとえば、自分のことをもっと知ってほしいかと訊かれたら、そうでもない。
彼女のことをもっと知りたいかと訊かれたら、そこそこは知りたい。
でも、あまり深くまでは望んでいない。
知るほどにこちらの責任も大きくなって、どこかの時点で引き返してしまいそうだ。
……つまり、そういうことなのだ。
うわべだけの付き合いを持ってみたいだけ。
もしCさんとカップリングしたら、それは嬉しいに違いない。
一階の玄関口で彼女と落ち合って、会話を楽しみながら銀座まで歩いて食事をともにする。
あるいはこのまま有楽町でお茶をして、話が弾んだら映画を観たり。
そして別れ際には連絡先を交換し、来週末に野球を観に行く約束をするだろう。
気持ちのいい野外球場のチケットを取っておくからと……
問題はそれらの行為の前提となっているものだ。
彼女はあくまで先を見据えて。
一方の僕はどこか逃げ腰で。
学生の放課後デートに付き合わせる訳にはいかないと思って、僕はカップリング希望からCさんを外した。
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