婚活パーティー追想記

恋愛こじらせアラフォー男子が婚活パーティーに参加した体験を追想します

008. 婚活パーティー【体験】初参加(6)

「失礼します」

「こんにちは」

 

次の個室に入ると、奥に座っているBさんが笑顔を作りながら挨拶してくれた。

 

個室を移動するのは男性なので、女性は常に奥側の席に座っている。

 

席に着きながら「〇番の○○です」と簡単な自己紹介をすると、Bさんも気恥ずかしそうな表情で同じように返す。

 

気恥ずかしさといえば、おそらくパーティー初参加の僕の方が上回っていたに違いない。

 

にもかかわらず、うつむきかげんのBさんの横顔に大胆ともいえる直線的な視線を向けてしまったのは、純粋に彼女が綺麗だったからだ。

 

タイプだったので、今でもよく憶えている。

 

僕は慌ててタブレットに視線を移し、ごまかすように指を動かす。

 

Bさんの職業欄には「歯科受付」とあった。

 

さもありなん、と思って年齢を見ると、まだ20代後半の若さ。

 

婚活パーティーに参加するのが、少し意外に感じられた。

 

このあたりを訊いてみたいと思ったが、いきなりトークの話題にするには微妙すぎる気もして、まずは一般的なことに触れた。

 

「歯医者さんの受付なさってるんですね」

「はい、3年くらいやってます」

「忙しいですか? 僕の職場近くにも歯医者さんあるんですけど、毎晩、遅くまでやってるので」

「そうでもないですよ。病院自体は遅くまでやってますけど、受付は交代制なので。でも夕方は忙しいですね」

「職場に男性は少ない感じですか?」

 

過ぎていく時間も気になって、僕は勇気を出して話題を深めた。

 

 

<参加したパーティーの公式サイトはこちらです>
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