ロビーで2番さんと再会した時には、すでに20時近かった。
「どこかで食事でもどうですか?」
2番さんが顔に手を当てて少し迷うような仕草をしたので、遅くなるのがあれでしたらお茶だけでも、と付け加えた。
翌日に仕事を控えた日曜の夜。
なんとなく落ち着かないのは僕も同じだった。
今から何もしないで帰っても、21時を回るのは確実だ。
「30分くらいで切り上げましょう」
僕がそう言うと、2番さんも表情を崩して、はい、行きます、と同意してくれた。
入ったカフェは暗めの照明が落ち着いた雰囲気をつくっていて、さりげなく二人を恋人らしく演出する。
向かい合って座る2番さんの唇は、パーティー会場で見たときより、薄く輝いていた。
「お綺麗ですね」
お世辞よりは本心で、可愛いですね、よりは喜んでもらえるという下心。
「全然、私なんか。ホントは子供っぽいんですよねー」
思い起こされる彼女のプロフィール。
自由欄に書かれていた文言。
付き合っていた彼氏と別れて、前に進むために勇気を出して参加しました。初参加です。慣れてないですが、よろしくお願いします。
彼女が目指している「できる女」なら、わざわざこんなことは書かない。
素直すぎるし、婚活パーティーに来ている一般的な男性の反応は微妙だろう。
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