2番さんを第一希望に。
それだけを選んでカップル希望の提出を済ませた。
グラスを手に取ったけど、中身はすでになく、空のまま元の場所に戻す。
彼女も送信を終えたようだ。
雰囲気でそれがわかったけど、会話をするのはためらわれる。
相手を選んだかどうか互いにわからない状況で、どういうニュアンスで話せばいいのか、非常に気を遣うから。
だったら何も口にしないのが無難。
だから手持ち無沙汰にならないように、意味もなくタブレットの画面を弾いた。
「お待たせしました! カップル希望の結果でました! お手元のタブレットをご確認下さい!」
そのまま指を動かして、一思いに画面をタップする。
「おめでとうございます!」
ピンクに縁どられた文字がパッと視界に映る。
「2番さんとカップリング成立しました!」
……そうか。
彼女も送ってくれたんだ……
仲良くなった相席の人からカップル希望をもらえる保証がない中で、自分がカップル希望を出すのはなかなか勇気がいるものだ。
特に女性だったらそうだろう。
それでも彼女は送ってくれた。
「ありがとうございました。とても嬉しいです。もっと話したかったから」
感謝の気持ちを込めて、彼女の横顔を見ながら僕の方から一息に言った。
「私もです。ありがとうございました」
「ロビーで待ってますね」
「はい」
カップリングした充実感を胸に、会場から足を踏み出した。
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