婚活パーティー追想記

恋愛こじらせアラフォー男子が婚活パーティーに参加した体験を追想します

131. 婚活パーティー【体験】結婚を意識した初めての女性(3)

受付を済ませた僕は、スタッフに案内されて最初の個室へと向かう。

 

外がもう暗くなっているせいか、会場内の明かりはいつもより眩しく感じられて、それが少し虚しくて、なんとなく冬らしいと思った。

 

残念ながら一大イベントであるはずの自分の誕生日はイベントにならずに終わってしまったけど、なんといってもクリスマスが控えている。

 

いい人に出会いたいな、としんみりしながら2番の個室に入ると、相席の女性はすでに来ていた。

 

「あ、こんにちは。こんばんは、でしょうか」

 

僕がそう挨拶すると、2番さんは同じように挨拶してから、営業スマイルぽい笑顔で、よろしくお願いします、と丁寧にお辞儀してくれた。

 

接客業か受付かな。

 

メイクは濃いめだけど、元はどちらかといえば童顔で、幼さを隠しきれてない。

 

さきほどの大人びた営業スマイルからしても、彼女としては「できる女」風を演出したいらしい。

 

服装も綺麗なお姉さん風だ。

 

でも実際は綺麗というよりは可愛い寄りで。

 

背伸びしようとする性格も可愛いらしい。

 

それが2番さんの最初の印象だった。

 

「すっかり暗くなりましたね」

「はい、そうですね。それに寒かったです」

 

膝の上のコートを手で握りながら、彼女はそう言った。

 

「どこか寄って来たんですか?」

「あ、ちょっと買い物に。何も買わなかったんですけど」

「このへん、お店とかたくさんありますもんね」

 

そのままトークタイムに突入して、お互い、相手のプロフィールをタブレットで確認する。

 

 

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