1番さんはいたって平凡な口ぶりで、そうです、会社の同僚で、と言った。
パーティー参加女性のプロフィールに、神奈川、と書かれている人は他にいないので、彼女が一緒に参加している友達は、あのほんわりとした5番さんで確定だ。
よりによって、まあまあカップリングしたいと思える最初の個室の5番さんと、是非ともカップリングさせていただきたい1番さんが友達なんて……
ひとつのパーティーでカップリングしたい女性が2人も現れること自体、奇跡的なのに。
「行く映画はもう決まってるんですか?」
パーティー終了後、連絡先の交換をしてその日は終わり、というケースもなくはないが、普通だったらお茶なり食事なりに行く。
なのでこのあと二人で映画に行くことが決まっているなら、両人とも男性とカップリングする意思は薄いと取れる。
「ええ、チケットはもうあるから」
悪気のないその声を聞いて、僕は悟った。
彼女、いや、彼女たちにとって、今日のメインイベントはあくまで映画鑑賞で、このパーティーはそのおまけに過ぎないのだ。
夕方からの回を観るつもりで、それまでの時間潰し……
その後は二人で食事でも。
彼女たちに好意を抱いた男性は報われないな。
もちろん自分込みで。
自嘲を堪えつつ、それでもこっちだって休日を使って参加しているのだから、カップリング希望くらいは出しておこう。
そう思って、最後の瞬間まで気を抜かずにトークタイムを終えてから、席を立った。
<参加したパーティーの公式サイトはこちらです>
PARTY☆PARTY【無料会員登録】
にほんブログ村
恋愛・結婚ランキング
↑ポチっと励みになります!