個室に入った僕を笑顔で迎えてくれたのは、しっかりとメイクが施された美人さんだった。
いい意味で予想を裏切られた僕は、思わず心の中で「よし!」と叫ぶ。
多少、濃いめのメイクだが、婚活パーティーに臨む真剣さの表れとも取れる。
第一印象に左右されがちなパーティーにあっては、自分を相手に強く印象づける必要があり、その意味で1番さんは僕に対して見事に成功を収めていた。
プロフィールから感じた通りの好みの女性。
なんとかお近づきにならねば……!
「どんな映画が好きですか?」
「なんでも観ますよ」
「最近はなにか観ましたか?」
「レンタルで邦画をいくつか」
まずは当たり障りのないところで会話を進め、そのあいだに1番さんのプロフィールを素早く再確認する。
この中に彼女と仲良くなるためのヒントが詰まっているのだ。
現実の1番さんと見比べるようにタブレット上のプロフィールを確認していくと、ふと、自分の目の動きがとまった。
あれ? どこかで同じような情報を見た気が……
「映画館にはよく行くんですか?」
彼女からそう訊かれて、僕は慌てて場を繕うように、映画館も好きですけどレンタルで済ますことも多いです、と1番さんに合わせる形でそう答える。
そうしてから、頭の中を整理するように思考を進めた。
35歳、神奈川、接客業……
これは。
5番さんと同じ?
<参加したパーティーの公式サイトはこちらです>
PARTY☆PARTY【無料会員登録】
にほんブログ村
恋愛・結婚ランキング
↑ポチっと励みになります!