その日は結局、誰ともカップリングする気配すらなくパーティーは閉幕した。
帰りの電車では、その残念さよりむしろ、期せずして果たしてしまった再会に心が占められる。
こういうこともあるのか……
なるほど、たしかに気まずい雰囲気で、できれば避けたい事態だ。
話で聞いていた通り。
各パーティーには参加条件があるので、同じような条件で開かれるパーティーに同じような人々が集ってくるのは、むしろ必然といえる。
この先何度だって、同じ人と遭遇する可能性があるのだ。
その「同じ人」も単数とは限らず、参加回数が嵩むほど、複数の人に遭遇する確率が高まる。
ちょっと嫌だな、と思っても、解決方法は見つからない。
参加を続ける限り避けられない問題だろう。
……だったら。
再遭遇した場合に備えて、マニュアルをつくっておけばいい。
こういう条件の元で再会してしまったら、こういう切り口でトークタイムをやり過ごす。
相手を傷つけず、自分の負担にもならない、そういう話術。
自虐ネタにして、いっそ友達になってしまうとか……
その考えに自分で苦笑して、電車を降りる。
駅の構内を乗り換え口に向かいながら、どうせ再会するなら、それがカップリングできなかった超絶好みの女性だったらワンチャンなのに、なんて思った。
そしてそれが一年後に現実のものとなることを、この時の僕はまだ知らない。
<参加したパーティーの公式サイトはこちらです>
PARTY☆PARTY【無料会員登録】
にほんブログ村
恋愛・結婚ランキング
↑ポチっと励みになります!