「こんにちは」
「こ、こんにちはっ」
僕が個室に入ると、7番さんは歪めた表情を横に背けながら挨拶を返してくれた。
間違いなく、昨日のバリキャリ風7番さんだった。
冷静さと愛想を保とうとして笑顔が引きつってしまう7番さんに、同情を催すとともに申し訳なく思った。
この場合。
昨日、僕はいいなアピールを彼女に送って、彼女は僕に送らなかった。
いいなアピールを送る基準は人それぞれだから、それでなにかが測れるわけではないが、どちらかといえば僕がフラれた側で、格好が悪い。
その点、7番さんは毅然としていられる。
しかし。
またしても異性を求めてパーティーに参加している、しかも二日連続で! という事実は、一般的に男性よりも女性の方が恥ずかしく、ましてプライドの高い7番さんにとっては屈辱的ともいえるだろう。
そんなの全然気にすることじゃないですよ、笑い話にしましょうよ、と思っても、そうは口に出せない。
かといって、昨日の出会いをなかったことにもできない。
互いに意識しまくっているこの状況で、触れないわけにもいかず……
「昨日はありがとうございました」
努めて明るい声を出す。
「え、ええ」
「いい人はいませんでしたか? あの中では一番モテそうでしたけど」
「全然そんなんじゃ。まぁいい人がいなかったのはその通りだけど」
勝気に振る舞おうとする7番さんが少し可愛く見えた。
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