婚活パーティー追想記

恋愛こじらせアラフォー男子が婚活パーティーに参加した体験を追想します

084. 婚活パーティー【体験】渋谷で憧れの職業編(4)

「こんにちは」

「こんにちは」

 

隣に腰をかけた女性に型通りの声をかける。

 

ここは4番の席だから4番さん。

 

ふっくらしていて、30代半ばくらいかな。

 

職業は……

 

慌ててプロフィールを確認すると、看護師さんだった。

 

それっぽい。

 

なにか話かけようと思ったが、すぐにパーティーの開始を告げるアナウンスが流れ始めたので、それが終わるのを待った。

 

「今座っているお席の隣の方が最初のお話相手になります。それではトークタイムスタートです!」

 

あらためてお辞儀をしあって、それぞれがスマホで相手のプロフィールを見ながら、言葉を発する。

 

「看護師さんなんですね」

「そうですよ。実は今も夜勤明けで」

「え。じゃあ寝てないんですか?」

 

僕は少し驚いて訊いた。

 

婚活パーティーに来る人は、それなりにコンディションを整えて、なるべく相手によく映るよう心掛けるものだという先入観があったからだ。

 

自分だったら徹夜明けは顔にでちゃうから無理だな、と内心で思って、チラッと4番さんの横顔を覗くと、血色もよくて寝不足の感じがまったくない。

 

タフなのか慣れなのか。

 

感心していると、4番さんが額の汗を拭きながら言った。

 

「寝てないんですけど、昨日起きたのが夕方だから。まだ24時間は経ってないかな」

「夜勤が続いてる感じですか?」

「今月多いですね~。嫌になっちゃう」

 

活力ある笑い声が、近所にあった駄菓子屋のおばさんを彷彿とさせた。

 

彼女となら明るい未来設計が可能かもしれない。

 

尻に敷かれそうだけど……

 

その後も楽しく会話は弾んで、終了時間を迎えた。

 

 

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