……虫の居所でも悪いのかな。
それともプロフィールの段階から僕に興味がなくて……
「他に好きなアニメとかゲームはありますか?」
「アニメはたまに観ますけど、ゲームはあまり」
「ジブリ作品はどうですか?」
アニメネタはしつこいかな、と思いつつも、別のネタをこしらえるまでの時間稼ぎのつもりで訊いてみる。
すると4番さんは「あの」と前置きしてから、予想外のことを口にした。
「私、このパーティーがそういうテーマってのはわかってましたけど、特にオタクってわけじゃないし、もっと軽い気持ちで……」
苛立ちが含んでいる声を聞いて、得心した。
おそらく彼女は、ちょっと興味が引かれて試すくらいのつもりで参加したのだろう。
そしたら予想以上にマニアックな男性が多くて、遠慮なくアニメの知識を披歴してくる。
本当はたいして好きでも詳しくもない彼女は、最初こそ相手の話に相槌を打ってきたが、同調すら求めるような口ぶりに、次第に辟易してきて……
そんなところだろう。
4番さんが綺麗なだけに余計、男たちの語りに熱が帯びてくる様子は想像にかたくない。
それでとうとう、積もり積もった不満を、最後のトークタイムの相手である僕に爆発させたのだ。
残念だけど、ちょっと運がなかったかな……
わかっていたらアニメネタ以外の話題を使ったのに。
すでに険悪一歩手前になってしまった雰囲気の中、互いにシートを返し合ってから、さよならのお辞儀をした。
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